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第3章:脂肪燃焼「燃焼編」

カテゴリー:ブログ,ヘルスメイク,痩せる

2021年4月28日

 

 

 

「脂肪が燃える」

って聞いたことがありますよね?

 

でも、

具体的に脂肪がどうやって無くなっているのか?について説明できる人は少ないと思います。

 

脂肪がどうやって無くなくっているのか?

を理解することで、

 

今までのダイエットの誤解を解き、

身体の仕組みに反しないダイエット知識を身につけましょう!

 

この記事では、

「体脂肪が燃焼されるまで」を理論的に解説し、体脂肪が燃える過程を理解することができます。

 

 

 

 

〜目次〜

 

1.脂肪はどこで燃えているのか

 

2.ミトコンドリア

 

3.脂肪酸のβ酸化→燃えるまで

 

4.ミトコンドリア機能を高める

 

 

 

 

【脂肪はどこで燃えているのか】


 

体脂肪(中性脂肪)が分解されると、

グリセロール脂肪酸に分かれ、それぞれの代謝経路に移動します。

 

燃える=エネルギー代謝で考えると、エネルギー源になるのは、ほとんど脂肪酸です。

 

ですので、脂肪酸がどこで燃えて(エネルギー代謝されて)いるのかについてみていきましょう。

 

 

『脂肪酸の運搬から燃焼までの全体像』

 

中性脂肪から分解された脂肪酸は、タンパク質と結合してリポタンパクとなります。

 

これは、中性脂肪から取り出した脂肪酸が、血液の中で自由に移動できないためで、

 

他の不溶の(水に溶けない)脂質を運搬する時にも、同じようにタンパク質と結合して移動させています。

 

リポタンパクに結合した脂肪酸は、全身の細胞に運ばれます。

 

細胞内に入ると、CoAと結合してアシルCoAになり、更にカルニチンと結合して、ミトコンドリアという細胞内のエネルギー産生工場に運ばれます。

 

ミトコンドリアに運ばれたアシルCoAは、ミトコンドリア内でβ酸化され、アセチルCoAになり、

 

TCA回路→電子伝達系という流れでATP産生の原料となり、最終的には水と二酸化炭素になって排出されます。

 

このミトコンドリア内での代謝の際に、熱が発生するため「燃える」という表現が用いられるようになりました。

 

 

 

 

 

『脂肪はミトコンドリアで燃えている』

 

上記の流れをみて分かる通り、脂肪は、最終的にはミトコンドリアで燃えています。

 

したがって、ミトコンドリア機能が低下してしまうと、いくら脂肪滴内の中性脂肪を分解したとしても、ミトコンドリアで代謝されず、また中性脂肪に結合されて、脂肪滴に戻っていきます。

 

脂肪燃焼システム(エネルギー代謝システム)全体をみると、分解→運搬→燃焼のどこかに問題があれば、システム全体の能力が下がり、痩せにくくなってしまうことがわかります。

 

ミトコンドリアについて詳しく話をする前に、細胞全体のイメージについて理解しましょう。

 

 

 

【ミトコンドリア】


 

ミトコンドリアは、細胞の中に存在する「細胞小器官」の1つで、1つの細胞に100個〜2000個も存在すると言われています。

 

ミトコンドリアの機能は、脂肪燃焼(エネルギー代謝)に深く関わっているため、必ず理解する必要があります。

 

ミトコンドリアの中では、どのようなことが行われているのか?

 

また、どうすればミトコンドリア機能を高めることができるのか?についてみていきましょう。

 

 

『ミトコンドリアの構造』

 

ミトコンドリアは、外膜と内膜の2つの膜があります。

 

外膜と内膜の間を膜間腔と呼び、内膜に囲まれた部分をマトリックスと呼びます。

 

マトリックスにはTCA回路という代謝経路があり、膜間腔には電子伝達系という代謝経路が存在します。

 

ミトコンドリアでは、この2つの代謝経路によって、エネルギー源であるATPを生み出しています。

 

 

 

 

 

『ミトコンドリアの役割』

 

ミトコンドリアの主な役割は、エネルギー産生(ATP産生)、脂肪酸のβ酸化、アポトーシスなどです。

 

アポトーシスとは、「自発的な細胞の死」のことで、ウイルス感染した細胞や、がん細胞などの細胞を自ら破壊する生理機能のことです。

 

脂肪燃焼(エネルギー代謝)において大切なのは、

 

ミトコンドリアのメインの機能でもあるATP産生と、体脂肪の脂肪酸を「エネルギー代謝できる形」に変えるβ酸化です。

 

この2つのミトコンドリア機能によって、最終的に体脂肪が燃えています。

 

 

『2つのエネルギー供給機構』

 

身体のATP産生機構は2種類あり、1つは細胞質で行われる解糖系と、もう1つはミトコンドリアで行われるミトコンドリア系です。

 

解糖系は酸素を使わず、ミトコンドリア系では酸素を使うことから、

 

解糖系を「無酸素系エネルギー供給機構」、ミトコンドリア系を「有酸素性エネルギー供給機構」とも言います。

 

ATPとは、身体の直接的にエネルギー源になる物質のことで、ATPを分解したときに発生するエネルギーが、身体のエネルギーになります。

 

2つのエネルギー供給機構の特徴は、

 

解糖系:瞬時にATPを作り出すことができるが、作り出すATPは少量

 

ミトコンドリア系:ATP産生に時間がかかるものの、作り出せるATP量は多量

 

人間の身体は、状況に応じてこの2つのATP産生機構を使い分けていて、

 

例えば、短距離走を全速力で走る時には、解糖系のエネルギー供給によって即時的にATPを作り出し、長距離をゆっくり走る時には、ミトコンドリア系のエネルギー供給によって大量にATPを作り出します。

 

この解糖系とミトコンドリア系のエネルギー供給は、状況によって切り替わる仕組みになっていますが、身体の部位によっても、「どちらが優位に働きやすいか」も変わります。

 

筋肉では、白筋という瞬発力の強い筋肉は解糖系優位赤筋という持久力の筋肉はミトコンドリア系優位となり、

 

脳や心臓、肝臓などの臓器は、24時間稼働しているので、ミトコンドリア系優位になっています。

 

解糖系で原料になるものは、ブドウ糖(グルコース)です。

 

食事で摂ったブドウ糖や糖新生によって作り出した糖を原料に細胞質で行われます。

 

一方でミトコンドリア系の原料は、解糖系で生まれたピルビン酸や、食事や体脂肪から取り出した脂肪酸などを代謝させたアセチルCoAになります。

 

体脂肪の燃焼には、ミトコンドリア系が深く関わっているため、ミトコンドリア系について詳しくみていきましょう。

 

 

 

 

 

『ミトコンドリア系』

 

ミトコンドリア系のATP産生は、TCA回路と電子伝達系の2つに分かれています。

 

「TCA回路」

 

解糖系で生じたピルビン酸や脂肪酸から代謝されたアシルCoAを元に、アセチルCoAが作られます。

 

TCA回路では、このアセチルCoAがオキザロ酢酸と結合してクエン酸になり、

 

そこから酸化反応が進行してオキザロ酢酸に戻り、再びアセチルCoAと結合してクエン酸に、という工程を繰り返す過程でATPを生み出し、そして電子伝達系で使われるプロトンを取り出す回路です。

 

クエン酸で始まり、またクエン酸に戻ることから、クエン酸回路と呼ばれることもあります。

 

「電子伝達系」

 

電子伝達系は、その名の通り、電子を伝達する過程でATPを生み出す回路です。

 

TCA回路での酸化反応の際に、プロトンと呼ばれる水素イオンを取り出します。

 

取り出されたプロトンは、電子伝達系で酸素と結合し、水に代謝されます。

 

この酸素とプロトンが結合して水に代謝する際に、大量のATPが生み出されます。

 

 

『ATPの重要性』

 

人間には、解糖系とミトコンドリア系の2つのATP産生機構がありますが、

 

解糖系で作られるATPは少量で、もっと言うと、TCA回路でも少量で、ATP産生のほとんどは、電子伝達系で行われています。

 

ATPが生み出せなくなると、身体の機能がストップして修復できなくなり、死に至ります。

 

呼吸を止めると数分で死んでしまうのは、電子伝達系によって生み出されるATPが生み出せなくなり、細胞が機能障害を起こしてしまうからです。

 

ATPは、生命の源であり、必要不可欠なものなので、不足すると身体にとっては一大事です。

 

ATPの原料は、主にブドウ糖(グルコース)ですが、ブドウ糖が不足した時にATP不足にならないように、補助エネルギー源があります。

 

そのひとつが体脂肪であり、「補助エネルギー源として蓄えられる」という点が体脂肪の意義になります。

 

飢餓の時代が長かった人類は、食料がなくても体脂肪のおかげで数日間は生き延びることができました。

 

しかし、現代は飽食の時代で、体脂肪のデメリットばかりが目立つようになってしまいました。

 

ATPの補助タンクですので、エネルギーとして使われるのですが、そのままの形ではエネルギーとして使うことはできません。

 

体脂肪をエネルギー代謝の原料とするためには、「β酸化」が必要です。

 

 

 

【脂肪酸のβ酸化→燃えるまで】


 

体脂肪のグリセロールは、糖新生という機能でグルコースに変換され、解糖系の原料になりますが、脂肪酸は解糖系には入れません。

 

脂肪酸をATP産生の原料にするには、β酸化というミトコンドリアの反応を使って、アセチルCoAに代謝し、TCA回路の原料にする必要があります。

 

 

『β酸化』

 

β酸化とは、アシルCoAから複数のアセチルCoAを生み出すことで、アシルCoAのβ位の炭素を離して酸化反応を行うことから、β酸化と呼ばれています。

 

脂肪酸がエネルギー代謝されるためには、細胞質からミトコンドリアに入り、β酸化される必要があります。

 

脂肪酸が細胞質内に入ると、補酵素A(CoA)と結合して「アシルCoA」になります。

 

アシルCoAは、ミトコンドリアでβ酸化を受けるのですが、そのままではミトコンドリア内膜を通過できないため、

 

一度カルニチンと結合して、ミトコンドリア内膜を通過し、ミトコンドリアマトリックス内に入ります。

 

ミトコンドリアマトリックスに入ったアシルCoAは、カルニチンとの結合を解いて、β酸化の準備が整い、カルニチンはミトコンドリア膜を通り細胞質に戻ります。

 

ミトコンドリアマトリックスに入ったアシルCoAは、β酸化により、複数のアセチルCoAに変換され、アセチルCoAは、TCA回路の原料になります。

 

 

 

 

 

『β酸化→TCA回路』

 

β酸化で生まれたアセチルCoAは、オキザロ酢酸と結合してクエン酸になり、

 

クエン酸→イソクエン酸→αケトグルタル酸→スクシニルCoA→コハク酸→フマル酸→リンゴ酸→オキザロ酢酸→クエン酸

というようにTCA回路を1周します。

 

TCA回路を1周すると、プロトンという水素イオンが取り出され、CO2(二酸化炭素)が発生します。

 

TCA回路では、いくつものデヒドロゲナーゼ(脱水素酵素)の働きで、プロトン(水素イオン)が取り出されます。

 

取り出したプロトンは、電子伝達系の原料となります。

 

TCA回路では、ATP産生が大量に行われるわけではないので、このプロトンを抽出するデヒドロゲナーゼの働きが、TCA回路の最も重要な働きになります。

 

 

 

 

 

『TCA回路→電子伝達系』

 

TCA回路で取り出された水素イオンは、ミトコンドリアマトリックスからミトコンドリア膜間腔に汲み出します。

 

ミトコンドリア膜間腔とは、ミトコンドリア内膜と外膜の間の部分のことを指します。

 

電子伝達系は、ミトコンドリア内膜に存在しているので、水素イオンが膜間腔に汲み出されるということは、水素イオンが、電子伝達系を通過するということです。

 

電子伝達系では、この水素イオンが通過するエネルギーを利用して、ATPを合成します。

 

この反応を起こす際、酸素と水素が結合して水ができます。

 

体脂肪は最終的に、TCA回路と電子伝達系でのATP合成の結果、二酸化炭素と水に代謝されます。

 

ここまでがβ酸化から、燃えるまでの流れです。

 

 

 

 

 

 

【ミトコンドリア機能を高める】


 

脂肪燃焼にとって重要なミトコンドリアの機能は、日常の生活習慣で良くも悪くも変化します。

 

ミトコンドリアが正常に働き、脂肪燃焼を促進するために、日常生活でのポイントを説明します。

 

 

『ミトコンドリアを元気にする』

 

ミトコンドリア機能を高めることを、「ミトコンドリアが元気になる」という表現が使われることが多いです。

 

では、ミトコンドリアが元気になるとは、どうゆうことなのでしょうか?

 

結論から言うと、「ミトコンドリアが元気になる=ミトコンドリアの数が増える」ということです。

 

ミトコンドリアは、絶えず数が増えたり減ったりしています。

 

それは、ミトコンドリア自身が分裂したり、融合したりしているからです。

 

ミトコンンドリアの分裂は、ミトコンドリアの機能が高い時に起こり、ミトコンドリアの機能が低下しているときには、近くのミトコンドリアと融合して、機能を高めようとします。

 

「分裂は元気、融合は元気がない」と考えると、

 

ミトコンドリアの数が多いときは、ミトコンドリアが元気で機能が高くなることがわかると思います。

 

 

『ミトコンドリアが好む栄養素』

 

ミトコンドリアのATP合成には、様々な栄養素が使われているので、ミトコンドリアが必要としている栄養素をしっかり摂れていることが重要です。

 

基本的には、バランスの良い食事をすることが最も重要ですが、

 

特に、ミトコンドリアが好む(必要としている)栄養素とは、

 

・ビタミンB群 •••エネルギー代謝の際の補酵素として使われる(豚肉、うなぎ、レバー、魚介類、野菜)

 

・ビタミンC,E •••抗酸化作用(活性酸素から守る働き)がある(野菜、果物)

 

・タンパク質 •••栄養素の輸送体(運ぶトラック)として使われる(肉類、魚介類、卵、豆製品、乳製品)

 

・マグネシウム •••エネルギー代謝の際の補因子となる(ナッツ類、海藻、魚介類)

 

・亜鉛 •••アポトーシスと関連(牡蠣、うなぎ、レバー、魚介類、肉類)

 

・鉄 •••電子伝達系に必要(レバー、肉類、魚介類、緑黄色野菜)

 

などが挙げられます。

 

上記の栄養素は、直接的な関連が深く、ミトコンドリアにとっては特に不足させたくない栄養素になります。

 

※何を食べるか?も重要ですが、消化吸収も重要です。詳しくは第4章で解説します。

 

 

『ミトコンドリアを活性化する刺激』

 

ミトコンドリアの機能は、身体が受ける刺激によって変化しています。

 

つまり、身体が受ける刺激を使って、ミトコンドリアを元気にすることができるということです。

 

ミトコンドリアを元気にする刺激とは、

 

・運動(HIIT、有酸素運動)

 

・筋力トレーニング

 

・短期間(16〜20時間)のファスティング

 

・寒冷刺激(通常は温めることを前提とした)

 

・適度な日光浴

 

などが挙げられます。

 

逆に、身体が受ける刺激によって、ミトコンドリア機能が低下してしまう場合もあります。

 

・低体温、身体が冷える

 

・過度なストレス

 

・暴飲暴食

 

・有害金属や汚染物質、人工的な化学物質の摂取

 

などは、ミトコンドリア機能を低下させる可能性があります。

 

上記のミトコンドリアを元気にする生活習慣を実践することで、エネルギー代謝能力が向上し、脂肪燃焼を促進することができます。

 

 

【第3章まとめ】


 

第3章は、「脂肪燃焼システム」についての内容で、

 

・脂肪はミトコンドリアでエネルギーに変換される=燃える

 

・脂肪酸はアルブミンと結合し、血中を移動する

 

・脂肪酸が細胞質に入ると、補酵素A(コエンザイムA)と結合してアシルCoAになる

 

・アシルCoAは、カルニチンと結合してミトコンドリア膜を通過する

 

・アシルCoAはミトコンドリアマトリックスでβ酸化され、アセチルCoAになる

 

・アセチルCoAは、TCA回路でプロトン(水素イオン)と二酸化炭素になり、電子伝達系のATP合成の際に水に代謝される。

 

・脂肪は、最終的にミトコンドリアで二酸化炭素と水になって排出される=燃える

 

・ミトコンドリアを元気にすると、エネルギー代謝能力が高まり、痩せやすくなる

 

・ミトコンドリアの数が増えれば、ミトコンドリアが元気になる

 

・ミトコンドリアを元気にする刺激は、運動(HIIT、有酸素運動)、筋力トレーニング、短期間(16〜20時間)のファスティング、寒冷刺激、適度な日光浴

 

・ミトコンドリア機能を低下する刺激は、身体を冷やす、過度なストレス、暴飲暴食、有害金属や汚染物質、人工的な化学物質の摂取

 

以上がポイントになります。

 

 

 

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