サポーターブログSUPPORTER’S BLOG
第9章:血糖値とダイエット
2021年7月1日
「血糖値」という言葉は、誰しも聞き馴染みがあると思います。
健康診断でこの数値が高いと、糖尿病のリスクがあり、だいたい40代からは数値が高くならないように気をつけます。
この血糖値ですが、病気の危険性だけでなく、ダイエットと関連が深いです。
この章では、血糖値とダイエットの関連についてお話しします。
〜目次〜
1.血糖値の基礎
2.食事と血糖値
3.血糖値の改善方法
【血糖値の基礎】
血糖値に関する問題は、高血糖によって糖尿病のリスクが高まることだけではありません。
血糖値の基礎と身体の仕組みから、血糖値に起きやすい問題について考えていきましょう。
『血糖値とは?』
血糖値とは、血液の中の糖の量のことで、
ここで言う「糖」とは、グルコースという単糖類のことです。
糖質というカテゴリーの中にも、たくさんの糖の種類がありますが、
身体のエネルギーとして使える糖は、グルコースに変換されます。
その理由は、グルコースは細胞の中でエネルギーを作る材料になるからです。
人の第一のエネルギー源は、このグルコースで、
このグルコースを使って、「ATP」というエネルギーを作っています。
人間の身体は、このATPというエネルギーを使って生きています。
血糖値は、
空腹時で 90mg/dl
食後でも〜130mg/dlの間です。
食事を摂ると増え、次の食事までに少しずつ減っていき、
また食事で増えるというイメージで安定しています。
正常な血糖値であれば、
常に90〜130mg/dlに安定していて、
80以下や140以上にもならないようにコントロールされています。
このコントロールには、自律神経の指令で分泌される、ホルモンの働きによって調整されています。
『ホルモンによる血糖値調整』
〔血糖値が高い時〕
食後に血糖値が上がった際には、インスリンというホルモンが分泌され、余分なグルコースをグリコーゲンに変換して肝臓や筋肉に蓄えることで血糖値を下げます。
肝臓や筋肉にもグルコースがいっぱいになっている時には、中性脂肪に変換して、脂肪細胞に蓄えます。
〔血糖値が低い時〕
血糖値が低い時に働くホルモンは、主に5種類あります。
肝臓のグリコーゲンを分解して血糖値を上昇させる、グルカゴン・成長ホルモン
筋肉のグリコーゲンと筋肉などのタンパク質を分解する、アドレナリン・ノルアドレナリン
タンパク質(アミノ酸)からグルコースを作り出す糖新生を促進する、コルチゾール
これらのホルモンにより、血糖値を上昇させます。
血糖値の上昇に使われるホルモンには優先順位があり、
肝臓のグリコーゲンを分解する
グルカゴン
↓
筋肉のグリコーゲンを分解する
アドレナリン・ノルアドレナリン
↓
肝臓のグリコーゲンを分解する
成長ホルモン
↓
糖新生を促進させる
コルチゾール
血糖値を下げるホルモンが1種類なのに対して、血糖値を上げるホルモンが5種類もあるのは、
人間はもともと飢餓の歴史が長く、血糖値が上がりすぎることが少なく、むしろ下がった時に調整する方が大切だったからと言われています。
単純に高血糖の状態では、長期的に考えれば、様々な病気や不調を引き起こし、健康に害を与えますが、
低血糖の状態は、短期的にも生命の維持にとって危機的なことですので、
血糖値を上げることに対するシステムがより強固なのも納得できます。
『グルコースを蓄える肝臓と筋肉と脂肪』
次は、血糖値が高い時にグルコースを蓄える器官についてです。
血糖値が身体に十分ある際には、血糖値が上がりすぎないように、
グリコーゲンに変換して→肝臓・筋肉へ
中性脂肪に変換して→脂肪細胞へ
という仕組みが働きます。
肝臓にあるグリコーゲンは、食後からゆっくりと減少する血糖値を一定に安定させるために使われ、
筋肉にあるグリコーゲンは、筋肉が働く際に使われるために蓄えられます。
筋肉にあるグリコーゲンは、筋肉が動くための貯蔵なので、
直接血糖値を上げるためには働きません。
筋肉はグリコーゲンの消費が多い機関として知られています。
臓器や細胞によって、メインにATPを作り出す原料は違い、中でも筋肉はグルコースを多く消費します。
筋肉が動くときにエネルギーがすぐ枯渇しないように、筋肉の細胞にグリコーゲンとして蓄えられているのです。
肝臓と筋肉にグリコーゲンが十分蓄えられている時には、
グリコーゲンは中性脂肪として脂肪細胞に蓄えられます。
人間は飢餓の時代が長かったので、
グルコースを排泄するのではなく、違う形にしてでも蓄えておけるようにしたのが中性脂肪です。
一度中性脂肪にしてしまうと、グルコースには戻れませんので、
中性脂肪を分解しても血糖値を上昇させることはできません。
こうしてグリコースを身体の中に蓄える仕組みがありますが、
もし肝臓のグリコーゲンが枯渇して、血糖値をあげられないような状態になれば、どうなるのでしょうか?
血糖値を上げる作用は他にもあり、その代表的なものには、「糖新生」があります。
『アミノ酸からグルコースへ』
糖新生とは、グルコース以外のものからグルコースを作ることです。
糖新生に使われるものは、主に
・筋肉などのアミノ酸(タンパク質)
・乳酸
・グリセロール
・プロピオン酸
などがあります。
この中でも、血糖値をコントロールするために最も使われるのは、アミノ酸です。
筋肉などの体タンパク質は、血液中の遊離アミノ酸をもとにタンパク質を合成させる同化作用と、
タンパク質を分解してアミノ酸を放出する異化作用があります。
血液中の遊離アミノ酸も、血糖値と同じくモニタリンングされていて、
遊離アミノ酸が糖新生に使われると、遊離アミノ酸の補充のために体タンパク質を分解します。
アミノ酸の糖新生は、主に肝臓の細胞で行われます。
そもそもアミノ酸とは、4本の炭素原子の腕に
・カルボキシ基(-COOH)
・アミノ基(-NH2)
・水素原子(-H)
が共通についていて、
残り1つに様々な構造がつくことで、多様なアミノ酸が存在しています。
「アミノ酸」は、アミノ基を含む窒素(N)を持つことが意義です。
この窒素(N)を使って、構造を形成する土台となるのですが、
糖新生においては、このアミノ基をアミノ酸から移動させる必要があります。
これを、アミノ基転移反応と言います。
分かりやすくグルタミン酸を用いて説明すると、
グルタミン酸のアミノ基を移動させると、αケトグルタル酸になります。
アミノ基がないαケトグルタル酸は、肝臓でグルコースに変換され、糖新生されます。
これがグルタミン酸の糖新生の一連の流れです。
糖新生の際には、アミノ基転移反応を起こす酵素が必要で、
その酵素はタンパク質からできていますので、タンパク質不足だと、糖新生の能力が低くなります。
糖新生の能力が低いということは、血糖値の維持する能力が低いので、低血糖になりやすくなったりもします。
血液検査での糖新生能力の指標になる項目は、AST・ALTです。
この2項目が基準値よりも高いと、脂肪肝が疑われますが、
低くなていると、タンパク質不足による、血糖値維持能力の低下が疑われます。
AST:アスパラギン酸アミノ基転移酵素
ALT:アラニンアミノ基転移酵素
という意味で、どちらも先程説明した、アミノ基転移反応の際に使う酵素です。
アミノ基をつけたり、外したりするときに使う酵素ですので、
この酵素が少なくなると、アミノ基を移動させることができず、アミノ酸を糖新生させることができなくなります。
『グルコースの無駄遣い?』
血糖値はある程度一定に保たれ、血液中のグルコースが減ると、
肝臓からグリコーゲンを分解して補ったり、アミノ酸を糖新生して、グルコースを作り出したりして、血糖値を下げないようにします。
ですが、人間の身体には、グルコース以外にもATPを作り出す材料があり、
グルコースが少なく、グリコーゲンの分解や糖新生を行なっている時に、優位に働くものがあります。
それは、脂肪組織の中性脂肪です。
中性脂肪は、ミトコンドリアでβ酸化され、ATPを産生します。
中性脂肪から大量のATPが作り出されますので、グルコースの消費を減らすという意味では、
中性脂肪のATP産生は、間接的に血糖値の安定に働いているといえます。
ですが、貧血やミトコンドリア機能の低下などで、中性脂肪からのATP産生能力が低下すると、
グルーコースを余計に消費してしまうので、血糖値が低下しやすくなってしまいます。
中性脂肪からATPの作り出す能力が低いということは、
グルコースを無駄に消費してしまうことになります。
『低血糖と高血糖』
血糖値を安定させることが重要というお話でしたが、
血糖値が安定していないとどうなるのでしょうか?
ダイエット中、特に気をつけたいのが低血糖です。
ダイエットといえば、「糖質を制限する」というイメージですが、
糖質を制限しすぎると、慢性的に低血糖になりやすくなります。
低血糖状態は、
・元気が出づらく、集中力ややる気が出づらい
・無意識に甘いものが欲しくなり、その我慢でストレスが溜まる
・筋肉の分解が促進され、体型が崩れやすい
・ホルモンが無駄に使われ、副腎疲労や甲状腺機能低下になりやすい
などの問題が出やすくなってしまいます。
どれもダイエットの進行を遅らせる要因になってしまいますので、
糖質の制限のしすぎで「痩せにくくなる」ことも考えられます。
短期的(1〜2ヶ月)なダイエットで、体重だけみると糖質を制限するすることが結果は出やすいですが、
長い人生を考えたときに、何か重大な問題がない限り、リスクの方が大きいと思いますので、オススメできません。
逆に血糖値が高い場合、
・脂肪の蓄積が促進
・糖化により慢性的に炎症しやすい
・インスリンの効きが悪くなる
・血糖値スパイクが起こりやすい
などの問題があります。
脂肪が増えることは言うまでもありません。
糖質を食べすぎることも様々な問題を引き起こします。
大切なのは、
糖質は、少なすぎても多すぎても良くないということです。
糖質以外の栄養素も同じですが、何事もバランスが大切で、
そのバランスを崩すようなことがあれば、健康を壊してさらに痩せにくくなってしまいますので、
体重の即時的な減少よりも、健康的に痩せることをオススメします。
【食事と血糖値】
正常な血糖値の調整には、
・ホルモンの働き
・肝臓のグリコーゲン
・糖新生
・ミトコンドリアでの中性脂肪からのATP産生
の働きが重要だということを説明しました。
血糖値を一定に保つために、これらの機能が働いているわけですが、
そのコントロールは、食事での栄養摂取に合わせて行っていますので、もちろん食事も大切です。
『血糖値を乱す食事』
食事での栄養の摂取に問題があると、血糖値の安定を乱し、血糖値の調整機能自体にも問題を起こしてしまいます。
血糖値の問題点のほとんどは、糖質の摂取の仕方によるものです。
・一度に大量の糖質を摂る
・糖質の量が少なすぎる
・精製糖質が多い
この3つが糖質摂取の問題点になります。
血糖値のコントロールは、食べた糖の量に合わせて行いますので、
血糖値のコントロールが効かないような糖質の摂り方をしてしまうと、血糖値が乱れやすくなります。
基本のルールとしては、
・一度に食べず、1回に適量を食べる
・糖質を制限したり、欠食したりしない
また、すでに血糖値のコントロールに問題がある場合は、
・こまめに分食や捕食をする
ことが改善のポイントです。
ここはまた後ほど詳しく説明しますが、
ホルモンの働きでコントロールしている血糖値を、食事でなるべくコントロールすることで、負担を減らし、改善させるイメージです。
現代の食事の問題点は、血糖値のスパイクです。
血糖値を乱す第1要因であり、気をつけていただきたいポイントですが、
血糖値スパイクって聞いたことがありますか?
『血糖値スパイク』
血糖値以外にも、身体の機能を一定に保つ働きのことをホメオスタシスと言います。
ホメオスタシスには、「一定に保つ」という絶対的な使命がありますので、
緩やかな変化を感じた時には、緩やかにその変化を元の状態まで戻し、
急激な変化の場合は、急激に戻そうとする特徴があります。
血糖値でいうと、
急激に上がった血糖値は、急激に下げられるということです。
急激に下がった血糖値は、元の(通常の)血糖値よりも低い状態になってしまい、
低くなった血糖値をまた通常に戻すためにホルモンの作用でもとに戻すことになります。
この血糖値の乱高下のことを「血糖値スパイク」と言います。
血糖値のスパイクを起こしてしまうと、
身体にはものすごくストレスをかけてしまいますし、血糖値を調整するためにホルモンも無駄遣いしてしまいます。
また、急激に上がった血糖値を下げる際に、内臓脂肪の蓄積が過剰になってしまうので、脂肪肝などの原因になったりもします。
血糖値スパイクを起こす原因は、1度の食事で糖質を摂りすぎることで、
ラーメン+チャーハンみたいな炭水化物ばかりの食事や、
砂糖たっぷりのお菓子や飲み物の食べ過ぎ飲み過ぎなどです。
また、「異性化糖」にも気をつけないといけません。
異性化糖とは、
科学的に作られた糖で、自然の糖よりも吸収が早く、血糖値がスパイクしやすい特徴があります。
清涼飲料水や、市販のお菓子やデザートなどに多く含まれています。
甘いドリンクや甘いお菓子などは、血糖値のコントロールに対するハードルが高いので、
ご褒美に食べたり、1度に全部食べないようにすることがおすすめです。
『食事での糖質の注意点』
食事で摂る糖質の注意点は、まずは
1度に大量に食べず、少なすぎもしないです。
1食のお米の目安は、ダイエットだと、
自分のにぎりこぶしくらいの量(100〜150g)程度です。
おかずに含まれる糖質の量は考慮していませんので、
なるべく揚げ物などの糖質が多いおかずは避け、食べる時にはご飯の量を少なくするなどの調整が必要です。
芋類などの根菜は糖質が高く、お米と合わせて食べる場合は量に注意しましょう。
主食に関しては、
お米以外でもにぎりこぶしくらいの量が目安です。
「麺類やパンは太りやすい」というイメージは、
1回食べると、この目安の量を超えてしまう可能性が高いため、1食での糖質量が多くなってしまうからです。
お米でもそれ以外の主食でも、「全粒穀物」であれば糖質量が少なくなりますので、パンを選ぶ際には「全粒粉」や「全粒小麦」のものを選ぶと、同じ量を食べても糖質を少なくすることができます。
また、血糖値スパイクのところでもお伝えしたように、
異性化糖にも注意が必要です。
異性化糖は、吸収が早く、血糖値を高めやすい特徴があり、
清涼飲料水やフラペチーノなどの甘い飲み物、市販のデザートに多く含まれています。
「ご褒美」に選ぶものとしては、こういったものより、大福などの和菓子やフルーツの方が血糖値を急激には上げにくいのでオススメです。
【血糖値不良の改善方法】
すでに血糖値のコントロール不良がある場合、まずはその改善が必要です。
血糖値が乱れやすい原因と、その対策について詳しくみていきましょう。
『副腎疲労と低血糖』
血糖値のコントロール不良が起こる原因の一つに副腎疲労があります。
副腎疲労とは、
コルチゾールの分泌が高まりすぎて、コルチゾールの分泌に抑制がかかった状態のことです。
コルチゾールは、血糖値を上げる働きのあるホルモンですが、
他にも、炎症の回復、ストレスの対策など多様な機能を持っています。
身体の炎症が強くなったり、ストレスが多くなると、コルチゾールの分泌が増え、
その状態が長期間続くと、副腎疲労になってコルチゾールが分泌できなくなります。
コルチゾールが分泌できないということは、
血糖値を上げるホルモンの分泌が少なくなってしまうということなので、
血糖値を安定させることが難しくなり、低血糖になりやすくなります。
血糖値のスパイクが起こると、一時的に低血糖になった状態を回復させるために、
コルチゾールの分泌が促進されてしまうので、血糖値のスパイクを起こさないことが食事で大切なポイントです。
他には、炎症とストレスです。
炎症は、身体の細胞が壊れた状態のことです。
主に、腸の上皮組織、細胞膜のサイトカイン、歯周病、咽頭炎などがあります。
これらの炎症は、コルチゾールの分泌を増やしてしまうので、副腎疲労を起こして血糖値の異常を起こしやすいのですが、
これらの炎症の原因もまた、血糖値の異常が根本に隠れている場合が多いです。
ストレスに関しては、個人の価値観や考え方、環境に左右されるところなので、ここでは割愛しますが、
血糖値のコントロールができていないと、ストレスを感じやすいともいえます。
いずれも血糖値を乱す原因にもなりますが、血糖値を乱すことが根本原因になっている場合も多いので、
血糖値を安定させる改善で、副腎疲労も改善しやすくなります。
『インスリンの効きと血糖値スパイク』
血糖値のスパイクが良くないというお話をしました。
今度は、「普通の食事を摂っても、血糖値のスパイクを起こしやすい人がいる」というお話です。
血糖値を下げるインスリンというホルモンは、
細胞膜のグルコーストランスポーターにアクセスして、細胞の中にグルコースを取り込ませ、血糖値を下げます。
インスリンが直接グルコースを運んでいるわけではありませんので、
細胞に対してのインスリンの「効き」が存在します。
これをインスリン抵抗性と言います。
インスリンが分泌されても、インスリン抵抗性が高ければ、インスリンの効きが悪く血糖値を下げることができません。
血糖値の調整が苦手で、食事後に血糖値スパイクを起こしやすい人は、
インスリン抵抗性が高い人です。
通常、食後に糖を吸収すると、すぐにインスリンが反応して血糖値が緩やかに上昇していくのですが、
インスリン抵抗性が高いと、すぐにはインスリンが反応せず、血糖値が上昇してから反応が始まります。
反応に時間がかかり、血糖値が上昇してから効き始めるので、血糖値が高くなりやすく、スパイクしやすいのです。
こうなってしまうと、通常の食事でも血糖値のコントロールが難しくなってしまいます。
『夜間低血糖』
夜間低血糖とは、
睡眠中に低血糖状態に陥ってしまうことです。
症状として、
途中で目が覚めたり、悪夢を見たり、朝起きた時の肩こりや腰痛、食いしばり、歯ぎしりなどがあります。
これは、
夜間の血糖値の維持ができない人は、アドレナリンの需要が高まってしまいます。
アドレナリンは、血糖値を維持するために働きますが、筋肉を収縮させる働きもあり、
歯ぎしりや肩こり、腰痛の原因になります。
また、交感神経を高めて覚醒してしまうので、睡眠の途中で目が覚めてしまったり、悪夢を見てしまったりもします。
この夜間低血糖も、日中の血糖値コントロール不良が根本的な原因です。
『血糖値コントロールの改善には分食』
副腎疲労・インスリン抵抗性・夜間低血糖
と、血糖値を乱す様々な要因がありますが、これら全ての根本原因もまた血糖値であることが多いです。
身体の仕組みでの血糖値のコントロールが苦手になってしまっているので、
食事でうまく血糖値をコントロールしてあげることが改善のポイントです。
すでに血糖値のコントロール不良を感じる方
副腎疲労:元気でない、眠い、甘いもの好き
インスリン抵抗性:食後眠くなりやすい(リブレを用いた血糖値検査がオススメ)
夜間低血糖:悪夢、途中で起きる、肩こり、歯ぎしり
に心当たりがある場合は、改善食の実践がオススメです。
一度に糖を摂るとインスリンの影響が強くなり、スパイクを起こしてしまうことから、
まず大切なのは、主食の分食です。
1食の量を減らしてこまめに食べる必要があるため、
1食のお米(主食)の量を通常のにぎりこぶしの量の半分くらいの量にします。
その代わりに、食事の間にも小さめのおにぎりなどをこまめに食べることで、
血糖値が安定しやすくなります。
1日トータルの糖質の量は変わらなくても、
こまめに食べるだけで、ホルモンの負担を減らすことができます。
(むしろ糖質の1日で食べる量は増やした方がいいです。)
おかずやサラダなどの他の食事は、基本バランス良くです。
『間食のオススメ』
最後に、お米に変わる間食のオススメをご紹介します。
間食にオススメなのは、共通して「血糖値を安定させやすい」というポイントです。
血糖値を緩やかにサポートし、ホルモンの助けになります。
①ハチミツ
ハチミツは甘いので、血糖値を上げてしまいそうですが、ブドウ糖と果糖のバランスが良く、血糖値を安定させやすいという特徴があります。
以前は、「果糖はすぐに中性脂肪になるから血糖値には関与しない」という情報がありましたが、
それは大量の果糖を一気に摂った時の場合です。
少量の果糖は、腸粘膜でグルコースに代謝されて吸収されます。
グルコースはそのまま吸収されて、果糖はグルコースに代謝されてから吸収されますので、
この時差で血糖値が緩やかに安定させることができます。
ハチミツをスプーン1さじや果物を食べたくらいの果糖の量なら、グルコースに代謝されるので問題ありません。
ハチミツは商品によっては砂糖やシロップが入ったものもあります。
砂糖やシロップが入っているものは、血糖値を上げていまいやすいので、
砂糖やシロップが不使用の「生ハチミツ」がオススメです。
間食には、ティースプーン1さじのハチミツをなめるのがオススメです。
また、夜寝る前になめると、夜間低血糖の改善にもつながります。
https://item.rakuten.co.jp/sup-la/726635121124-p1/
https://item.rakuten.co.jp/maruyasumiso/0114/
②MCTオイル(MCTパウダー)
MCTとは、中鎖脂肪酸のことです。
中鎖脂肪酸は、脂肪(脂質)ですが、優秀なエネルギー源になります。
皆さんがイメージしている脂質は、長鎖脂肪酸です。
中鎖脂肪酸は、吸収が早く、生体利用も早いので、エネルギー源になってグルコースの消費を節約することができます。
中鎖脂肪酸が吸収、利用が早い理由は、
・カイロミクロンを形成しなくても腸粘膜を通過できる
・リンパ管ではなく、門脈から肝臓に入る
・本来は細胞膜破壊の作用があるため、生体利用の優先順位が高い
などがあります。
脂質代謝の向上やインスリン抵抗性にも効果がありますので、ダイエットの方にはイチオシです。
間食で摂る場合は、
1回10〜30gを目安に摂ってください。
不慣れな方が急激に摂ると、下痢になったり、気持ち悪くなったりします。
まずは少量から始めたり、食後に摂ると気持ち悪さが軽減したりします。
ドレッシングタイプもありますので、サラダにかけて食べるのもオススメです。
パウダータイプ↓↓
ドレッシングタイプ↓↓
https://www.amazon.co.jp/melrose-メルローズ-MCTオイル%E3%80%88オリジナル〉250mL/dp/B07FX91R9N
③ボーンブロススープ
ボーンブロススープとは、牛骨など動物性タンパク質の骨つき肉を長時間煮込んだスープです。
肉はもちろんですが、骨も構造の主体はタンパク質ですので、長時間煮込むと、アミノ酸が溶け出します。
アミノ酸は、糖新生を経てグルコースに代謝されますし、
低血糖によって分解した、体タンパク質の再合成にも利用されます。
ゆで卵や豆腐を間食に食べる方も良いのですが、
アミノ酸にまで分解がされている形での摂取の方が、血糖値にすぐに働いてくれるので、ここではこちらの方がオススメです。
市販で売られている骨つき肉を買ってきて、煮込んでもいいですし、
市販で売ってあるボーンブロススープでも大丈夫です。
作り方↓↓
https://akr-food.com/recipe-bonemix/427
商品↓↓
血糖値の改善は、明らかな体調の変化があります。
コーヒーを飲まなくても元気が出たり、眠気を感じなくなったり。
ダイエットだけでなく、ビジネスパフォーマンスを向上させることもできます。
分食を間食で血糖値のコントロール能力を取り戻し、
本来の健康で活力のある身体を取り戻しましょう!
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